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賃貸関連の投資は警戒感の強い中、多様な展開

新型コロナウイルス感染症法の5類移行に伴い、景気の好循環が各方面で見られます。

賃貸市場を取り巻く景気の局面を内閣府、日銀等の調査や報告などからまとめました。

景気の指標となる景気ウォッチャー調査(街角景気)によると、4月の現状判断DIは55.7となっています。

現状判断DIでは2~3ヶ月先の景気の行方を占う指標として分析されますが景気判断の分かれ目となるのが50です。

4月の現状判断DIは50を上回っていますので、景気の先行きは上向きと想定されています。

景気ウォッチャーの見方は、「景気は持ち直しており、先行きについては価格上昇の影響などを懸念しつつも持ち直しが続く」とされています。

日本銀行が3ヶ月に一度公表する「さくらレポート」(2023年度4月)によると各地域の景気の総括判断は、資源高の影響などを受けつつも、供給制約や感染症の影響が和らぐ下、いずれの地域でも「持ち直している」、「緩やかに持ち直している」などとしています。

賃貸住宅の投資について関連する企業から以下の声が挙がっています。

  • 貸家の着工は相続税対策等の需要を背景に増加基調をたどるとの見方→神戸市
  • 住宅価格の上昇によって、住宅ローン返済額が増す中、家賃対比で割高感が出ており、若年層や低所得者層では貸家に住み続けている人が増えている→金沢市
  • 半導体関連企業の相次ぐ進出に伴い、賃貸住宅のニーズが高まっているため、着工戸数は高水準で推移する見込み→熊本県

賃貸関連が好調に進んでいる中、主要都市7エリアの募集賃料が、前年同月比から上昇している点も見逃せません。

特に賃貸不動産関連の景気は持ち直し、家賃なども上昇傾向という非常に良い環境下に入ってきたといえるでしょう。

地価動向や不動産価格指数からみる賃貸マーケット情報

全国的な地価上昇に伴い、マンションやアパートといった賃貸物件の価格も上昇基調が続いています。

不動産価格の上昇が募集の賃料にどう影響しているのかが気になる点です。

今回のブログでは、地価動向や不動産価格指数などの変化が、賃貸マーケットにどのように影響しているのかを紹介します。

不動産需要を予測する地価動向の変化

国土交通省が公表した令和3年第4四半期「地価LOOKレポート」によると、令和3年10月1日~令和4年1月1日は全体的に上昇基調となっています。

下落地区や横ばい地区数が減少、上昇地区が増加した結果となりました。

全国100地区のうち

上昇地区 →40地区から55地区に増加

横ばい地区→30地区から28地区に減少

下落地区 →30地区から17地区に減少

商業地域では、新型コロナウイルス感染症の影響により下落している地域が散見されますが、住宅地はマンションの販売状況が堅調で上昇している地区が増加しています。

商業地区も店舗の収益が回復傾向にある地域も増えてきていることから、好調な地価動向を示す結果となっています。

不動産価格指数は上昇基調を維持

これも国土交通省が公表している令和3年第3四半期分のマンションやアパート1棟の価格指数を見てみると、全体的に上昇基調を維持しています。

平成22年の平均を100とすると今期は0.1%の減少ながら、143.6とここ12年間で43.6%もの上昇です。

引用:国土交通省「不動産価格指数

不動産価格は全体的に上昇基調ですが、特にマンションやアパートなど居住用不動産の価格は他の不動産と比較しても堅調な推移を示しています。

募集家賃状況も上昇基調

地価動向、不動産価格指数が堅調なことから家賃も上昇傾向です。

不動産情報サービスのアットホームが発表した「賃貸マンション・アパート」の募集家賃動向によると全体的な上昇を示しています。

2022年2月 全国主要都市における賃貸マンション・アパートの平均家賃(面積帯別)」では全体的に上昇傾向です。

福岡市の家賃上昇率も50㎡~70㎡の間取りは若干の下落となっていますが、特にアパートタイプの単身、カップル世帯の家賃上昇率は主要10都市でもトップとなっています。

堅調な家賃推移を示しており、福岡市内の賃貸需要が堅調であるといえるでしょう。

現在、賃貸経営を行っていらっしゃるオーナー様、賃貸経営に興味がある方は是非参考にしてください。