賃貸実務に関連する国の新制度が追加されました。

国土交通省は、賃貸住宅に関連した様々な疑問点を解説した「民間賃貸住宅に関する相談対応事例集」の再改訂版を公表しました。

この事例集は、賃貸住宅の賃貸借関係紛争に関する事例が記載されており、相談者の悩みを解決する参考にと作成されています。

相談者を立場別に分類し

  • 借主からの質問
  • 連帯保証人からの質問
  • 貸主からの質問

に分けています。

借主からの質問に関しては、入居前・入居中・退去時

貸主からの質問に関しては、重要事項説明・契約・更新・家賃

などが時系列で解説されている事例集です。

この事例集の特徴は、参考資料として各種書式例や相談先、トラブルの迅速な解決にかかる制度が紹介されている点です。

全体像が理解できるので、非常にわかりやすい事例集となっています。

またさまざまな改訂を反映していることも挙げられ、

平成24年 「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の変更に伴う改訂

令和4年  「改正民法」に伴う改訂

を行っており、今回の改訂は、

  • 極度額の定め
  • インターネット環境の変化
  • 家賃債務保証業者の活用増加

といった賃貸借契約実務において重要性を増している事項についてQ&Aを新設し改正民法の適用関係についても解説しています。 

さらに、賃貸借契約実務に関連する最高裁判例や国の新たな制度追加、アンケートの結果などのデータ更新などをアップデートしています。

また、参考条項へのQRコード追加といった利便性も向上しています。

賃貸住宅に関する諸問題が行政サイドからコンパクトにまとめられた資料です。

国土交通省のホームページからダウンロードが可能ですので一度ご覧になってはいかがでしょうか?

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000117.html