「賃貸経営」カテゴリーアーカイブ

賃貸住宅にシフトするユーザーが市場の人気を押し上げる

住宅価格の高騰を反映し、賃貸住宅の注目度が高まっています。

景気の回復やコロナ禍の反動による人流の活発化などにより、賃貸住宅の需要が伸び、市場の改善に期待がかかっています。

2023年4月の賃貸経営を取り巻く市場環境をまとめました。

内閣府が4月10日に発表した3月の「景気ウォッチャー調査」の結果によると、3月の景気DIは前月差1.3ポイント上昇の53.3となり、2ヶ月~3ヶ月先の景気先行きに対する判断DIでは、前月を3.3ポイント上回り、54.1となりました。

※DIとは…‥Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)の略で、企業の業況感や設備、雇用人員の過不足などの各種判断を指数化したものです。

景気ウォッチャーの見方は、「景気は持ち直している。先行きについては価格上昇の影響などを懸念しつつも持ち直しが続くとみている」としています。

帝国データバンクの3月調査である「TDB景気動向調査」の結果は3月の景気DIは前月比1.8ポイント増の43.9と4ヶ月ぶりに改善しました。

不動産DIも前月比1.2ポイント増の47.5と3ヶ月連続で改善しています。

景況感に対する声として

「新型コロナ禍の反動なのか、企業の転勤が急増し、社宅需要が増えている」

「新型コロナ明けで、メンテナンス関連需要が増加する」

との声が挙がっています。

賃貸市場の活性化を受けて、賃貸住宅の供給者である不動産投資家も積極姿勢です。

賃貸住宅関連への投資は、安定したキャッシュフローが期待できる不動産として投資需要が強く、相次ぐ新規建設や物件売買が見られます。

それがよく表れているのが、賃貸住宅の新設です。

国土交通省の発表によると2月の貸家新設住宅着工件数が前年同月比4.7%増と24ヶ月連続で増加しています。

過去2年間の新築ペースが前年を上回っており、賃貸経営の人気を物語っています。

旺盛な投資が続いている賃貸市場ですが、一方で市場の動きは速く、経営環境はシビアになっているといえるでしょう。

既存物件のオーナー様などは管理面の充実などを図って変化に備えていく姿勢が必要といえるでしょう。

我々ハッピーハウスも管理面を充実させ、引き続き高入居率からの安定経営に繋げていく取り組みを行っております。

空室や管理にお悩みのオーナー様がいらっしゃいましたら、是非ともハッピーハウスにお声がけ下さい。

賃貸マーケット情報について

賃貸市場を取り巻く景気の動向ですが、景気の指標となっている内閣府の3月公表の「景気ウォッチャー調査」(街角調査)によると、2月の景気DIは前月を1.5ポイント上回り50.8ポイントとなっています。

調査結果から景気ウォッチャーは「景気は緩やかに持ち直している。先行きについては価格上昇の影響を懸念しつつも、緩やかな持ち直しが続くと見ている」とまとめています。

帝国データバンクが3月3日に発表した「TDB景気動向調査」によると、2月の景気DIは前月から横ばいの42.1となり、国内景気は足踏み状態で推移しました。

業界別の不動産DIは、前月比0.2ポイント増の46.3と2カ月連続で改善。

また、国内景気の今後については、「下振れ要因を多く抱えて弱含みながらも、おおむね横ばい傾向で推移すると見込まれる」としています。

同じような賃貸マーケット情報として、㈱LIFULLが発表した「LIFULL HOMESマーケットレポート2022年10月~12月期」を見てみましょう。

首都圏の賃貸市場は掲載物件平均賃料が「東京都心6区」、「東京23区その他」が前年比横ばいで推移しています。

郊外では「東京都下」、「埼玉県」、「千葉県」が前年と比べ上昇しています。

ただし郊外では不動産検索サイト「HOMES」に掲載されている賃料が前年比上昇していますが、反響があった賃料は下落傾向といった結果です。

一方、近畿圏の賃貸市場では「大阪市その他地区」で「賃貸ニーズの増加傾向が続く」となっています。

福岡市は平均賃料、反響賃料とも1%~2%程度の上昇となっており、比較的順調な推移を示しているといえるでしょう。

滞納初期の内の適切な対応が重要

賃貸経営を検討するにあたり、気になるものの一つが入居者の家賃滞納ではないでしょうか。

せっかく部屋は決まっているのに、家賃が入らないとなると、オーナー様にとって頭の痛い問題となってしまいます。

家賃滞納に関連した裁判で、最高裁判所の判決が出され、その判決が多くの耳目を集めました。

家賃滞納問題の難しさが改めてクローズアップされたものです。

この裁判は、家賃保証会社の契約条項の有益性が争われた訴訟で、最高裁が消費者契約法に基づいて、条項を無効とする判断を下し、契約書の使用差し止めを指示しました。

保証会社が入居の際に、賃借人と交わした契約内容に基づいて対応しようとした行為自体が無効とされたもので、家賃滞納の対策の難しさを物語る判決となっています。

家賃滞納に関しては、数自体はそう多くはないものの一定数が見られており、特にコロナ禍の影響や長引く景気の低迷などで滞納率が高まっているのが現状です。

家賃滞納が起こった場合、家賃の集金を含めた一括管理を委託している場合や家賃保証会社を利用している場合など、オーナー様が直接対応することはありません。

不動産管理会社や家賃保証会社が対応し解決に向けて対応します。

問題なのは自主管理のオーナー様です。

家賃滞納が悪化するケースが最も多いのは入居者と直接のやり取りを行う自主管理のオーナー様といえます。

滞納額が膨れ上がり、大きな問題にならないためにも、初期に手を打つことが重要なポイントといえます。

特に自主管理のオーナー様は、家賃滞納リスクを抑えるためにも、不動産管理会社に管理を依頼するか、家賃保証会社などの利用を検討しておくといいでしょう。

ローン融資において重視されるのは?

アパートやマンションの建設や購入にかかるアパートローンの実態が「2022年度住宅ローン貸出動向調査」から読み取ることができます。

この調査は、住宅ローンを取り扱う金融機関に対し、住宅ローンの取り組み姿勢や審査などに関するアンケート調査を行い、集計したものです。

アパートローンに対する新規ローンの取り組み姿勢については、現状、今後とも「現状維持」が多いのですが、前年度と比較すると、「現状維持」、「消極的」は減少しています。

さらに「現状維持」と「積極的」で全体の9割近くになるなど、基本的には金融機関の見解として前向きであるといった傾向が強いようです。

また、アパートローンの融資にあたって気になるのは融資にあたって重視する点です。

最も重視するとの回答が多かったのが「物件の収支バランス」でした。

次いで「顧客属性(返済能力等)」「立地(利便性)」と続きました。

その他には、「担保評価」「周辺環境」「物件の性能(断熱 耐震等)」「建設事業者(依頼性等

)」があります。

ローンの借り入れに関する本審査の申請、回答結果の所要期間は、平均6.6日です。

借り換えの取り組み姿勢については、現状、今後とも「現状維持」が最も多く、前年度との比較では、現状、今後とも「消極的」は減少し、「積極的」が増加しています。

不動産融資に関しては、金融機関は積極的に取り組んでいる傾向が強いようです。

ただし、物件の収支バランスにおいて十分な検討を行い、不動産投資を始める必要があるといえるでしょう。

時代を先取りした賃貸住宅の建設進む

カーボンニュートラルの実現に向けて温室効果ガスの排出量の削減について、地球規模の課題として取り組みが急務となっています。

その中にあって、賃貸住宅にも時代を先取りした動きが見られます。

令和2年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。

カーボンニュートラルの実現に向けて、住宅・建築物の省エネ対策を強力に進めるための「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律」が令和4年6月17日に公布されました。

法の改正により「住宅トップランナー制度の拡充」や「エネルギー消費性能の表示制度」のほか「新築住宅。新築非住宅に省エネ適合義務」などが課せられます。

このうち、エネルギー消費性能の表示制度は、建築物の販売、賃貸を行う事業者に対して、その販売、賃貸を行う建築物について、エネルギー消費性能の表示に努めなければならないというものです。

入居者を募集する際「省エネ性能表示」の義務化

建築物の販売・賃貸事業者に対するエネルギー消費性能の表示の努力義務に関し新たな措置が加わったということになります。

制度の施行は2024年4月が予定されており、ハウスメーカー、マンション建築では、省エネ性能表示に関する取り組みを打ち出しています。

このような動きにより、ハウスメーカーやマンション建設会社では省エネに関する取り組みを打ち出しています。

主な取り組み内容として、

・省エネ性能を第三者評価機関が認定する「BELS」

・「ZEH」や「LCCM賃貸住宅」の建設促進

等が挙げられます。

※  BELS とは、建築物省エネルギー性能表示制度の略称です。建物の一次エネルギー消費量に基づき、評価機関が5段階で評価します。

※ ZEHとは、(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語です。生活するエネルギーよりも太陽光発電や、省エネルギー設備などで生み出すエネルギーの方が多い住宅を指します。

※ LCCMとは、 (ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)の略語です。建築・運用・廃棄時の省CO2に取り組み、太陽光発電など再生可能エネルギーの創出などで、ライフサイクルを通じてのCO2収支をマイナスにできる住宅を指します。

賃貸住宅の足元にも省エネ・省CO2対策として、時代の要請に応えるZEH賃貸住宅やLCCM賃貸住宅の建設に拍車がかかるようです。

ウィズコロナの下、景気の持ち直しへの期待が高まる

2023年も1か月半ほどが経過し、コロナ禍で社会が揺れる中、賃貸ビジネスは新春の繁忙期を迎えています。

徐々に行動制限が緩和されている中、人々の活動の広がりとともに景気の持ち直しへ期待が一層高まっています。

感染抑制と経済活動の両立が進む

賃貸市場を取り巻く景気の指標を内閣府、日銀などの調査・報告からまとめました。

景気の指標となっている内閣府が公表する令和4年12月の「景気ウォッチャー調査」(街角景気)によると、2~3か月先の景気の先行きに対する判断DIは47.0

DIとは・・・ Diffusion Indexの略。内閣府が毎月公表する景気動向指数のひとつで、生産や消費、物価などの景気変動に関係する複数の指数を合成して算出する。

引用・・・日本銀行HP

雇用関連のDIは低下したものの、家計動向関連、企業動向関連のDIが上昇したことから、前月を1.9ポイント上回っています。

「景気は持ち直しの動きがみられる。先行きについては、持ち直しの期待がある一方、価格上昇の影響などに対する懸念が見られる」とまとめています。

日本銀行が3か月に一度公表する地域経済報告の「さくらレポート」によると、各地域の景気の総括判断を「資源高の影響などを受けつつも、供給制約の影響が和らぎ、感染抑制と経済活動の両立も進むもと、多くの地域で持ち直している」との報告です。

住宅投資については、「貸家における富裕層の相続税対策需要に陰りは見られていない」、「投資家のマインドが慎重化しているため、貸家の着工は先行き減少する見通し」などの声が関連する企業サイドから挙がっています。

今後の景気動向には気が許せませんが春先にかけて、諸物価の上昇が落ち着けば景気回復への兆しに期待が持てそうです。

防音賃貸住宅が人気を呼んでいます

差別化を追求した賃貸住宅として、音楽愛好家向けに24時間楽器演奏が可能な防音賃貸住宅が人気です。

楽器演奏や歌唱だけではなく、執筆業やゲーム配信利用、最近ではテレワークスペースとしての活用などにより、テレワークが多い方などの希望者が増加しています。

賃料はやや高めに設定されており、物件数もそう多くはないこともあって入居率は好調な状況です。

防音賃貸住宅に入居したい方の特徴として、楽器を演奏したいといった方だけではなく、周りの生活音から解放されて静かに暮らしたい方。

リモートワークするスペースを確保したい方など、多くのニーズが人気の理由となっています。

賃貸住宅市場では部屋探しのキーワードとして

・防音室

・楽器可

・防音など

といった、こだわり・おすすめ物件として紹介されていますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

賃貸マーケット情報

ここ最近の地価状況やテレワークの実施状況調査、物件の売却調査をまとめました。

国土交通省「地価LOOKレポート」公表

国土交通省が公表した令和4年7月1日~10月1日の「地価LOOKレポート」によると、主要都市の地価が人気の回復傾向を受け、店舗系の需要回復から商業地での上昇地区が増加しています。

前期と比較すると商業地では横ばいや下落地区数が減少し、上昇地区が増加したものです。

住宅地においてもマンション需要に引き続き堅調さが認められたことから上昇が継続しています。

東京都の「テレワーク実施状況調査」

東京都が行った、令和4年10月のテレワーク実施状況の調査結果によると従業員30人以上の都内企業におけるテレワーク実施率は54.1%でした。

9月のテレワーク実施率が51.9%でしたので、2.2ポイント増加しています。

テレワークを実施した社員の割合は42.8%と前回に比べ0.1ポイント減少しており、週3日以上の実施が44.5%と前回に比べ3.9ポイント減少しています。

リクルート「相続・贈与」物件の売却調査

株式会社リクルートが行った、不動産売却を検討する人及び実施した人の意識と行動に関する調査結果によると「相続・贈与」物件の売却検討者の内、実際に1年以内に売却を完了した人は37.4%となっています。

売却を完了した人がとった売却方法は仲介会社に依頼が47.3%。

不動産会社の買取が26.4%と全体の7割以上が仲介と買取を中心として検討しているといえます。

賃貸経営のデジタル化が進む

コロナ禍を機に、社会全体がデジタル化に対し、拍車がかかっています。

賃貸住宅市場においてもここ1年で急速にデジタル化に向けて加速しました。

不動産取引時における書面の電子化が令和4年5月18日に解禁。

デジタルデータの本格的な使用がスタートしました。

主な内容は下記の通りです。

  • 宅地建物取引士の押印廃止
  • 重要事項説明のIT化
  • 契約締結時書面の電磁的方法による提供可能
  • 媒介契約締結時書面の電磁的方法による提供可能

電磁的方法による提供とは、宅建業法に基づき交付する書面が電子メール、Webからのダウンロードによる提供やCD-ROMなどを活用し交付することです。

契約関連の書面が電子書面でやり取りができるようになり、賃貸経営を取り巻く環境もデジタル化に大きな一歩を踏み出しています。

デジタル化が進んだのは契約関係だけではありません。

オンライン内見やWeb接客などに取り組んでいる企業も多く、直接来店から現地案内するといった従来の流れが大きく変化しています。

弊社でもデジタル化の一環として360度VR内覧やIT重説などをすでに行っています。

ご来店いただくことなく、部屋探しや重要事項の説明を受けることが可能です。

お客様にとって便利で快適な取引ができるように今後もデジタル化の動きを注視しながら取り組んでまいります。

賃貸市場における物件の築浅化進む

賃貸住宅の新設増が全国的に続いています。 

2022年7月は、前年同月比1.5%増と17カ月連続で増加しています。 

また、2022年1月~7月の7か月間では、前年比で6.5%増の約19万4千戸と非常にハイテンポな実績となっております。 
 

新築や建て替えが活発化しているのはなぜでしょうか? 

これは賃貸経営への投資意欲を支える低金利の継続に加えて、人口減少に対して世帯数が延びてきたことが挙げられます。 

また、お部屋探しのお客様が、新築を好まれる傾向が非常に強い点も挙げられるでしょう。 

現在の賃貸住宅の築年数を見てみましょう。 

現在、新築から築7年の物件が市場の約44%、築17年までのもので全体の約56%と市場において半分以上を占めています。 

令和3年の平均築後年数は14.2年と、5年前と比較して4.3年新しくなっているのが最近の特徴です。 

築年数が経過した物件において、修繕や部分的なリフォーム程度では空室が決まらない場合、部屋を決めるために賃料を下げる→手残りが減る、室内だけではなく外回りのリフォーム費用も掛かる等の可能性があります。思い切って建て直すのも経営再建の切り札になるかもしれません。 

立地や環境、自己資金などを考慮した上で建て替えなども視野に入れてみてはいかがでしょうか? 

弊社は、上村建設株式会社のグループ会社として福岡都市圏を中心に3万戸超の賃貸物件を管理しています。 

グループの強みを生かした、大規模改修工事や建て替えのご相談も承っていますので、築年数が経過し、空室やリフォームなど賃貸経営に悩まれているオーナー様は弊社までお気軽にお問い合わせください。